2016年10月14日

三浦九段、出場停止の衝撃。

バリバリのトップ将棋棋士であるA級の三浦弘行九段の竜王戦への出場辞退、そして日本将棋
連盟による12月31までの出場停止処分が発表されました。

報道された内容によると
@三浦九段が、特に今年の夏以降に対局中の離席が多く、スマホを使いコンピューターソフト
 で指し手を決めている疑いがある。対局中に他者の能力を使うことは禁止事項。
 分かりやすく言うと「カンニング疑惑」です。
 現在のスマホアプリは、既にプロのトップクラスより強いものが存在します。
A将棋連盟に指摘された三浦九段は、否定した上で「疑念を持たれたままでは対局ができない」
 と、タイトル戦である竜王戦への出場を辞退する意向を示した。
B三浦九段からの辞退届けが無かったという理由により、将棋連盟による三浦九段への処分。
という流れです。

まだ全てが公になっていないと思われるし、色々疑問があります。
まず、将棋連盟は明確な証拠を持っているのか、という点です。これは難しそうです。
現行犯か、スマホの使用履歴でも確認しない限り証拠にならない気がします。
多分、複数の対局者(対戦相手)からの告発があったと考えるのが自然です。
離席した後の着手が、コンピューターソフトが指すような手が多ければ、相手には分かる
でしょう。普段は、コンピューターソフトを使って研究している棋士も多いので、後日
チェックすれば、よりその疑いは強くなると思います。

三浦九段が、「疑われた」という理由だけで対局辞退(放棄)するのも釈然としません。
一流棋士のプライドが高いのは分かりますが、対局は棋士にとって一番大切な筈です。
名誉と収入がかかっていますからね。
しかも、タイトル戦である竜王戦ですよ。それを放棄とは、前代未聞の事態です。

ここからは、外野の推測(妄想)なので気にしないで下さい(笑)。
三浦九段が、対局辞退した竜王戦の相手は、渡辺明二冠(竜王)です。私、ファンです。
以前、渡辺明二冠は、三浦九段を間接的に批判していたという情報があります。
若手が研究した新手を、メールなどで聞き出して使っているというものです。
研究に参加しないで横取りするようなやり方に対して「そういう人には負けたくない」とも。

今年の10/3のA級順位戦、渡辺明二冠と三浦九段の対局がありました。
そこまで、渡辺明二冠は2勝1敗。3連勝の人が2人いる状況なので、ここで負けると悲願の
名人挑戦の可能性が低くなります。
一方の三浦九段は、0勝3敗です。ここで負けると順位が一番下なので、B級1組への陥落が
濃厚となります。お互いに負けられない大事な一戦でした。
そして、ここまで渡辺明二冠VS三浦九段の全対戦成績は、渡辺明二冠14勝三浦九段6勝。
ここ2戦は三浦九段が勝っていますが、トータルではダブルスコアです。
トップクラス同士にしては差があるという印象です。
勢いからしても、私は渡辺明二冠が勝つと予想していました(笑)。

結果は三浦九段の勝ちでした。
10/6に日本将棋連盟が、「スマホ持ち込み禁止」と「対局中の外出禁止」を発表。
施行は12/14からとなっていますが、10/15からのタイトル戦竜王戦には、何故か適用(笑)。
トップクラスの対局は、命を削るような極限の戦いです。
知力の限りを尽くして戦うので、どちらかが優勢になっても一つの悪手で形勢が逆転する
ような一手差(微差)の戦いが多いのです。
ところが、10/3の渡辺明二冠と三浦九段の対戦は、三浦九段の圧勝でした。

ここからは、本当の妄想です。妄想に過ぎません。
大事な事なので、二度言いました。
さて、三浦九段が離席して戻って来る度に、渡辺明二冠の意表を突く好手を連発したとしたら。
将棋が強くなると、「最初から読まない手」というのが存在します。
経験的に無理な手なので、最初から読みを省略します。
トップクラスは、特にそういう能力に優れていて、重要と思われる手を集中して読みます。
ところが、コンピューターソフトは全ての手をしらみつぶしに読みます。
そうすると、棋士が読みを省略した手の中に、案外有望な手が見つかったりしたのです。
この事が、プロ棋士に衝撃を与えました。
今まで、プロ棋士なら無視するような手が成立してしまうからです。
自分達が修行(勉強)してきた根幹を揺さぶられるのです。

何が言いたいのかというと、プロのトップ棋士ならば「コンピューターがやりそうな手」という
のは分かるという点なのです。
渡辺明二冠は、とても研究熱心な人だし、コンピューター将棋にも詳しいです。
その渡辺明二冠は、三浦九段の指した手に間違いなく、その事を感じたと思います。妄想ですが。
あるいは、後日、三浦九段の使ったと思われるアプリで検証したと思います。妄想ですが。
そして、その事を将棋連盟に伝えたと思います。妄想ですが。

そうすると、時系列的に全ての事柄がストンと腑に落ちます(笑)。
三浦九段も、渡辺明二冠からの指摘は知っていると思うので、渡辺明二冠とは戦いたくないと思う
のも分かります。竜王戦からスマホ禁止には、渡辺明二冠の静かな怒りを感じます。
もし、三浦九段が惨敗するようなら疑いを深めてしまいます。

しかし、状況証拠は黒でも、裁判になったら三浦九段が勝つでしょう。
決定的な証拠が無い以上、「疑わしきは罰せず」の原理が通るのです。
将棋連盟は、訴えられたら負けです。
だから、何となく将棋連盟も及び腰です(笑)。
三浦九段の出場停止は、あくまで「辞退届けが無かった」点に関してのものです。
本当にカンニングしていたら、除名にすべきですが、そこまでの証拠も無いので踏み込めない。

三浦九段は、2013年にコンピューターソフトに負けています。
この時の三浦九段の態度が、とても印象に残っています。
他の負けた棋士は、悔しさとか感情をさらけ出していたのに、三浦九段は不思議なくらい冷静でした。
実はこの勝負で三浦九段は、悪い手を一つも指していないと言われています。
それでも負けた事に対して「悔いはない」とも語っています。
あるいは、この時からコンピューターソフトに対して、何か思うところがあったのかも知れません。

いずれにしても、三浦九段の「次の一手」に注目したいと思います。
posted by さじたりうす at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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